2014年名取収穫祭
2014.11.09
白い綿が、畑一面に実る——東北コットンプロジェクトが待ち望んでいた光景が、名取農場に広がっていました!
毎年着実に収穫量をあげてきた名取市の耕谷アグリサービスは、栽培4年目にして露地の農地で綿が見事に開き、東北で綿が育つことを実証してくれました。
11月9日、名取では2年ぶりとなるプロジェクトとしての収穫祭で、参加メンバーが文字通り収穫の喜びを味わってきました。
名取では、昨年はビニールハウス栽培ではうまく綿が開きましたが、畑で育てている分は収穫の前に霜がおりて開かない可能性があったため、綿木を切り取り、それをハウスに干すという方法をとりました。開かせることには成功しましたが、大変な労力がかかって作業効率の点で問題がありました。
そこで今年は開花、さく果ともに早めて、畑での摘み取りが出来るように栽培計画が立てられました。栽培担当は、すっかりおなじみになった佐々木さんです。
「開花は早くて、7月上旬くらい。さく果が始まったのも9月上旬です。9月下旬から少しずつ摘み始めて、これまでに70キロくらいとれました」
前回のレポートのとおり、植える間隔、地温・雑草対策などていねいに管理された畑は、すべての綿木にたっぷり、大きなコットンボールがついて、次々に開いていることがわかります。名取では4つの品種、アップランドのアカラ、早生種のアカラ157、ファイバーマックス、和綿を育てていましたが、どれも同じように成長していました。
この日の参加は30人ほどでしたが、とってもとっても穫りきれず、「綿の収穫が重労働」という実感を初めて味わいました。午前中いっぱい摘み取りをして、穫ったのは40キロほど。まだまだ畑には白い綿も、まだ開いていないコットンボールも残っていました。
「生育をかなり早められたので、今付いてるコットンボールは寒くなっても開くと思うので、木を抜かずに待ってみます」(佐々木さん)とのこと。綿の摘み取り作業はまだしばらく続くそうです。
終了後はあいているビニールハウスの中で、収穫を祝ってバーベキューの昼食をごちそうになりました。お土産には前日に精米したばかりという新米。新しく耕谷アグリサービスの社長になった大友さんからひとりひとりに手渡していただき、収穫の喜びが二重にも三重にもなったひとときでした。
4年を経て栽培研究の成果が実を結んだ名取農場ですが「まだこれからですね。品種の選定もしなきゃいけない。来年はこの1.5倍めざします」と、佐々木さんの栽培への意欲は衰えることはありません。プロジェクトとしても栽培を応援し、一緒に成長していきたいですね!