活動レポート東北コットンプロジェクトの活動レポートです。

IFFトークショー「東北コットンプロジェクト。その現在と未来。」

2012.01.26

1月25日から3日間にわたって開催された「JFWインターナショナル・ファッション・フェア」において、「東北コットンプロジェクト by 大正紡績&天衣無縫」が出展しました。同イベントは、経済産業省が推進するJFW(ジャパン・ファッション・ウィーク)の一環で、国内外に日本のファッション産業を発信する展示・商談会です。毎回3日間の開催で約700社が出展、約3万人のファッション業界関係者が来場し、商談が行われます。この機会に、東北コットンプロジェクトの取組みを業界関係者に発信し、共感、協賛の輪を拡げることを目的として、チームから大正紡績と「天衣無縫」ブランドを展開する株式会社新藤が主催となり、展示やセミナーを行いました。

ブースでは、プロジェクトについての説明や、種まきから綿花までの写真パネル、チーム各社の参考商品と会社パンフレットなどを設置。種から商品まで、実際の流れのイメージが、多くの方に伝えられたのではないでしょうか。

26日には、生産/紡績/販売を行うメンバーによるトークショー「東北コットンプロジェクト。その現在と未来。」が行われました。生産農家を代表して、綿の花生産組合の赤坂さん、紡績を担う大正紡績の近藤さん、製品化・販売を行う天衣無縫藤澤さん、司会に事務局のkrukku江良さんが登壇。それぞれの立場から、活動の状況やプロジェクトに対する思いを語りました。

スクリーンにはこれまでの歩みが映し出されましたが、瓦礫に覆われた状態から、整地、種蒔き、実りへと続く一連の流れは、感慨深いものがありました。しかし「家も機械もなく、人も住んでいない。綿を作るという以前に、もう一度農業をやろうという人が一握りしかいない」(赤坂さん)という現地の状況が続く中、次年度以降農地を拡大し産地化をめざす生産農家さんたちの苦労を、改めて実感します。 収穫したワタを紡績の工程でみている近藤さんは「綿の長さを測ってみると、アメリカの優良なコットンにも負けないすばらしいコットンが出来た。自信を持っていい」と、品質に太鼓判。「農業もイノベーションすることで若者が戻ってくる。今年は絶対に穫れる種を調達して、穫りますよ」と宣言していました。 天衣無縫の藤澤さんは、オーガニックコットンを長年扱ってきた実績から、サスティナブル、トレーサビリティの視点から相互支援の関係を作りたい、と語りました。「製造小売りの立場から、魅力的な商品を作るのが私たちの役目。最終的には東北コットンのショップを立ち上げたい」と、抱負を語っていました。

先日ワタ摘みを終え、とりあえず初年度の綿花栽培は一段落という時期でしたが、チームメンバーはそれぞれの立場で、次の展開を始動しています。プロジェクトはまだ始まったばかりです。