東松島農場収穫
2017.11.18
東北コットンプロジェクト収穫レポート、最後は東松島農場です。
整然と手入れされた畑にこれまで以上に綿が実り、地元の方と共に収穫祭を楽しみました!
東松島農場は、3ヶ所で唯一、チームメンバーが苗の定植を手伝っている畑です。今年の5月、60名ほどのチームメンバーが集まって植えた綿の苗は、約5000株。成長した姿を見るのを楽しみに、再び参加するメンバーも多いのがこの農場です。半年経って、小さかった苗は実を付け、白い綿がこぼれるまでになりました。
畑に広がる綿の木は、葉がほとんどなく、枝もカットされてずいぶんすっきりしていましたが、シルバー人材センターのボランティアさんたちが、10日ほどかけて枝や葉を落とす作業をしてくれたとか。作業担当の松岡さんによると、この剪定作業でずいぶん開いてきたといいます。
夏には青森や山梨の小学生、高校生の団体が修学旅行をかねて草取りにきてくれているそうで、何度となく行う草取り作業の戦力になっているようです。被災地訪問、農業ボランティアは子どもたちにとって貴重な経験になり、綿花にも力を与えてくれています。
収穫祭には、地元の方々の姿も多く、200名ほどが集まりました。近隣の役場や保育園など、東松島のあちこちにお知らせをしたそうです。畑、ビニールハウスそれぞれに移動して午前いっぱいかけて開いた綿を摘み取りました。今年東松島では、和綿系のセミドワーフという綿も育てていました。実が小さく、繊維が短く、いわゆる布団わたになるのでしょうか。綿にもいろいろな種類があるんですね。
収穫の後は、お楽しみのイベントタイムです。地元の和太鼓チームの演奏に、お年寄りのマジックショー、子どもたちのチアリーディングなど、にぎやかなステージになりました。恒例となってきたチームメンバーによるクイズでは「世界で一番使われている繊維は何?」といったちょっとためになる設問も(答えは、ポリエステルだそうです)。
春の植え付けのときに、掘りたての筍の天ぷらをふるまってくれた地元の方は、この日は松島の牡蠣を用意してくれました。各地からの参加者は、地元の方と話ができてよかった、という声もありました。それも東松島農場の魅力のひとつです。
テキスト 宮川真紀・写真 中野幸英