活動レポート東北コットンプロジェクトの活動レポートです。

最初の一年で、僕らができたこと、できなかったこと。

2012.11.09

栽培地の目的及び作付け状況

宮城県仙台市荒浜圃場(1.2ヘクタール)

生産地:
仙台東部地域綿の花
目的:
綿生産地化による新産業・雇用創出を目指す
栽培面積:
1.2ヘクタール

宮城県名取市圃場(0.4ヘクタール)

生産地:
耕谷アグリサービス
目的:
除塩による農地再生
栽培面積:
0.4ヘクタール

できたこと

塩害地域での綿の生育(試験栽培)

約70kg。少量ではあったものの、塩分濃度の高い土壌、稲作の設備を失った荒浜・名取の圃場で、綿を収穫することができました。東北でもコットンは育つ。その一歩を試験栽培ではあるものの、実証することができました。

62社の企業、団体の参加(9月15日現在)

東北コットンプロジェクトの想いに賛同した62社の団体が、自発的にプロジェクトに参加し、それぞれの役割をもって共に綿の栽培にチャレンジできました。

チーム紹介

農商工の参加企業が一体となった東北コットンブランドの立ち上げ

綿の栽培から紡績、製品化、販売。プロジェクトに参加する様々な団体によって、農業・商業・工業の全てのプロセスを連携して、生産者から消費者へ「東北コットンプロジェクト」という製品を届けることができました。

東北コットンの製品化

少ない収穫量でしたが、少しでも多くの方に東北コットンプロジェクトを知って頂く機会をつくるため、製品化にふみ切りました。製品はデニム・ポロシャツ・タオル・ストールの4種類。デニムは縫製も宮城県で行い、「Made in TOHOKU」で仕上げました。はじめて収穫されたコットン、年代・性別にかかわらず長く愛用いただけるように質の高さにこだわりました。

商品紹介

放射能測定

皆様にお届けするものは安全でなければいけない。東北コットンプロジェクトは第三者機関として東北大学 大学院理学研究科 原子核物理研究室と連携し、土壌から製品に至まで定期的に放射能に関する調査を行い、安全性を確認しています。

放射能について

できなかったこと

試験栽培の結果、目標の収穫量に達しなかった

種植えの時期、綿花の品種、台風による影響など様々な要因により、目標収穫量であった1.6tを大きく下回る収穫量となりました。試験栽培としてスタートした2011年の反省と蓄積された様々な経験を活かし、2012年は新しい栽培試験を開始しました。

農家が米同等の農業収入を得られなかった

東北コットンプロジェクトでは、農家がもともと栽培を行っていた米と同等の収入を綿の栽培により確保することを目標に掲げています。2011年度は予定する綿の収穫量が確保できなかったため、その目標にまで達することができませんでした。2012年度の収穫量を上げることでこの問題を解決していきます。

各参加企業による独自の商品化ができなかった

長期的な産業化を見据え、東北コットンプロジェクトは収穫された綿の自由な流通を目指し、まずは参加企業が自由に商品化を行える状況を目標にしていました。しかし、2011年度の収穫量では参加企業が独自に製品化・販売ができなかったため、東北コットンプロジェクトの製品というブランドのみでの展開となりました。

商品化の際、東北コットン混率が低くなった

商品化して少しでも多くの方々に東北で生まれたコットンを手にとってもらい、知って頂きたい。その想いから、2011年度収穫綿を使った製品は東北コットンの混率を下げ、製品量を確保しました。本来であれば、東北コットンらしい特徴をもった商品であるべきだと思います。2012年度はより多く綿を収穫し、東北コットンらしい製品化を目指しています。

  • 2012年度、僕らができたこと、できなかったこと。